データ 脚本は市川森一。 監督は山際永三。 ストーリー 気流の乱れから超獣出現の予兆を掴んだTACは空と地上から超獣を迎え撃つ。 すると地上で写真を取ろうと待ち構えていた今野の前に女カメラマン鮫島純子が現れた。 超獣の写真を撮ろうとする純子を追い返そうとする今野だったが、純子は北斗の許可を得たと言って帰ろうとしない。 そこへ超獣が現れた。 隊長らはファルコンからミサイルを発射しようとするが逆に撃墜される。 一方超獣は純子の写した写真の中に消えてしまった。 写真を撮り損ねた今野は純子の家へ行くが取り合ってもらえない。 今野を帰した後純子は自ら痺れている雑誌社の編集長早瀬の元へ写真を持ち込もうとタクシーに乗る。 途中1万円札を両替しようと純子がタクシーを離れている間に超獣は写真から抜け出した。 超獣は暴れまわるが、すぐさま飛んできたTACのRXミサイルにより撃退される。 難を逃れた純子の家に事情を知った北斗と今野が押しかける。 この時、言い争いになりかっとなった北斗は思わず純子を殴ってしまう。 今野に慰められた純子は今野に写真を焼き増し、今野はそれをTACに持ち帰った。 ガマスの手に見覚えがない剣があるのを不審に思ったTACは写真を色々調査する。 するとガマスは音に反応して写真から動き出すことがわかった。 すぐさま写真をレーザーで焼いたTAC。 しかし今野は実は写真は純子からもらってきたことを打ち明ける。 それを聞いたTACはすぐさま純子の後を追うが、写真は既に編集長の手に渡り、ネガも印刷所へ回されていた。 急いで回収に走るTAC。 しかしガマスは編集長の電気カミソリの音で巨大化した。 暴れるガマスはファルコンを破壊する。 それを見た北斗と南はすかさずAに変身しファルコンを救出した。 ガマスの忍者技に苦戦するエース。 剣で何度も刺されそうになるが、それを奪って忍者技で隠れていたガマスを刺し貫き、赤色光線でとどめを刺した。 ネガを回収したTACは山中のガンでそれを焼却。 一方今野はすっかり純子と仲良くなりデートへ。 それをモニターで見ながら談笑するTAC隊員たち。 北斗の「女は魔物」発言に北斗の腕をつねる夕子であった。 解説(建前) 純子が誰から超獣出現を知らされたか明かされないまま終わったが、おそらくヤプールが人間を装ってタレこんだのだろう。 ヤプールの狙いは超獣を雑誌の印刷で増やそうという計画だからそう考えるのが素直な解釈である。 ただTAC基地を狙う意図も少しはあったのでは。 それじゃなきゃわざわざ兆候がわかるような出現の仕方をさせなかったと思う。 ただ、メインはやはり雑誌社であろうので、TACは雑誌社が来なかった時の押さえと思われる。 ヤプールがガマスに剣を与えたのは失敗(もう少し考えろヤプール!)。 TACが回収するのは予想外だったのかもしれない(今野隊員大殊勲)。 感想(本音) 市川氏らしい社会風刺的なお話。 純子が報道の自由という言葉を繰り返すように、マスコミの行き過ぎを題材にしていたのであろう。 後はコメディータッチで近頃(30年前だが)の女の移り気な性格を描いてみたのだと思う。 一応夕子が北斗をつねるということで男女の仲がテーマのエースのオチはついた。 ストーリー的にはヤプールの作戦は遠大だが、それほどインパクトのある話にはなっていない。 市川氏も軽い感じで仕上げた1本と思われる。 以下少し突っ込みを。 相変わらず脱出の多いTAC。 民家に墜落して大炎上はまずいのでは。 こんなことしてるから、評判が悪くなるんだよ。 基地内でTACガンをぶっ放す山中。 いくら威力がないとはいえ、危なくないか? それと山中隊員、夕子の肩を抱いて妙に馴れ馴れしい。 アドリブか?台本か? 女心に鈍感な北斗。 しかし女性に手を上げるのはヒーローとしてあるまじき行為では。 そんなことだから夕子につねられるんだ。 純子は編集長に痺れていたって、いつの時代の表現なんだ(30年前だが)? 純子の化粧は時代を感じさせる。 今回は全般的に70年代テイスト溢れる作品でした。 しかし夕子はほとんど目立たなかったね(最後だけ)。 |